講演
社会的引きこもりについての講演を聞いてきました。岩手県出身の精神科医で、この問題を社会的に認知させた斎藤環精神科医の講演です。うーん……とてもわかりやすい内容だった反面、もっと高度な内容を期待していた私にとっては若干物足りなかったですねぇ……。一般的に知られている概論に終始しており、斬新さはあまり感じられませんでした。
唯一、衝撃だったのは、ワーカホリックも引きこもりの一種として捉えられるということ。主に芸術家や研究者が自身の作業に没頭する過程で起こり得ることのようですが、最近、自宅内での仕事の比率が増えつつある私は、危険な要素を持っているのだなあと自分に注意喚起。
帰宅して、Wikiで“引きこもり”を検索してみる。だいたい今日の講演で耳にしたことが書いてある。が、“社会人の場合でも、履歴書に空白期間(引きこもっていた期間)があると、就職活動ではどうしても不利になってしまう”。ここ、かなり切ないですね。というか、怒りが湧いてきます。
ニートとはまた少し違って、引きこもりには引きこもらなければならないきっかけや理由があります。シェルターに避難しなければ、最悪の場合、死が待っています。わかってるんですよ、相当なハンデを負うことくらい。だから、将来に対する不安、恐怖、焦りは尋常じゃないです。記憶はほとんど残っていないけど、感情だけは今もなお心の中に留まり続けています。
自分の境遇だけを嘆いているわけではないんですよ。不可抗力です。みんな、そうなりたくてなったわけじゃない。ブランク=不利、このくだらない常識がまかり通っている現実に対して、失望の念がぬぐい去れません。泣けてきますね。記憶を返してください。恐らく、パンドラの箱を開けるようなものですが、たとえ厄災に見舞われたとしても、そうしなければ、最後に残った希望に賭けることもできないのです。
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コメント
はじめまして、私達はインドネシアの大学で日本語を勉強している学生です。あなたのブログは私達の調査の参考になりました。また、とても興味深く読ませてもらいました。ありがとうございます。
私達は授業で引きこもりについて調査しています。そこで、あなたにお聞きしたいことがあります。
1.あなたにとって、一般的な引きこもりの原因は何ですか。
2.ほかのブログによると、日本で一般的な引きこもりの原因は裕福な家庭だそうです。この意見に対して、どう思いますか。
3.あなたにとって、引きこもる人を社会に取り戻す方法はなんですか。教えてもらえませんか。
4.あなたにとって、引きこもる人を社会に取り戻しても、またその人が引きこもりの状態に戻る可能性がありますか。もしあるのなら、何がしたらいいですか。
5.引きこもりについて、日本の政府が何をしますか。
お忙しいとは思いますが、どうぞよろしくおねがいいたします。
私達の日本語はまだまだ上手ではありません。たぶん間違えているとこもたくさんあると思います。読みにくくて、すみません。
投稿 Ines | 2008年4月22日 (火) 17時01分
はじめまして。コメントありがとうございます。さっそくですが、ご質問について、私なりの回答を述べさせていただきます。
1.あなたにとって、一般的な引きこもりの原因は何ですか。
広い意味で捉えると“病気(精神疾患)”だと思います。学校や会社でのいじめ、受験や就職の失敗、友人・恋人がいないことによる孤立感、親の過干渉によるアイデンティティの欠如など、ある種の挫折感が精神疾患を引き起こし、家(部屋)の外=現実を見る恐怖を生じさせているのだと考えます。
2.ほかのブログによると、日本で一般的な引きこもりの原因は裕福な家庭だそうです。この意見に対して、どう思いますか。
必ずしも、裕福な家庭が引きこもりを生みやすいとは言えないと思います。ただし、裕福な家庭において、子供が引きこもりやすいということに関しては確かだと思います。例えば、ネット依存による引きこもりや、一人暮らしの引きこもりなどは、比較的裕福でなければ生きていけませんからね。しかし、裕福でない家庭でも、そのようなことは起こり得る。だからこそ、一般家庭は引きこもりによる二重苦、三重苦にさらされているのだと思います。
3.あなたにとって、引きこもる人を社会に取り戻す方法はなんですか。教えてもらえませんか。
絶対的な味方の存在と本人の確固たる意志の確立。さらには、安定した基盤ができるまでの居場所の提供だと思います。一度、現実社会から離れた人間が、一般的な生活を取り戻すのは尋常なことではありません。働く場所や勉強する場所、必要があれば病院やカウンセリング施設など、自信を持って一歩一歩ステップアップしていける、安心感を得られる場所が必要だと思います。
4.あなたにとって、引きこもる人を社会に取り戻しても、またその人が引きこもりの状態に戻る可能性がありますか。もしあるのなら、何がしたらいいですか。
大いにあると思います。引きこもりには空白期間(ブランク)という言葉が付きまといます。本人に頑張る意志があっても、日本社会には“過去をどのように過ごしていたか”に関して、異常にこだわる慣習があるようです。引きこもりであった過去に固執するのではなく、引きこもりを経て何を得たのか、未来に向けてどのようなことをしたいのかを重視する風潮が生まれれば、外に出るというひとつの苦難を乗り越えた人間が再び挫折する、悲しい事態は発生しないと思います。
5.引きこもりについて、日本の政府が何をしますか。
正直、現時点では、政府による生きた活動はほとんど見受けられません。むしろ、NPO法人の方が積極的サポートを行っている印象があります。しかし、政府が引きこもりに関する政策を実現させたとしても、必ずしも引きこもりが脱出できるわけではない。脱出するのはやはり本人の意志であり、政府にはその後の在学、就職等に関するサポートを期待します。
投稿 rinascere | 2008年4月22日 (火) 18時35分